本文へスキップ

ベトナムの生活について。もっと知りたいベトナムあれこれ事情です。

電話でのお問い合わせは03-5639-3603

メールでのお問い合わせはこちら

ベトナムあれこれ5ベトナムの生活

ベトナムの生活について

ベトナムの通信
ハノイやホーチミンではかなり普及しており、郵便局に公衆電話があるほか、街なかにカード式の公衆電話がある。電話帳も発行されている。ハノイとホーチミンの場合はそれぞれ1冊ずつまとめられており、ほかの地区については、複数の省が1冊にとりまとめられている。固定電話への加入も可能であり、その場合は最寄りの郵便局の担当窓口に、パスポートのコピー、在留許可書に設置料(130万ドン)を添えて申し込まなければならない。申し込み後、約10日で設置される。

国内電話→国内はどこからでもダイヤル直通である。市外通話は、市外局番(ハノイは04、ホーチミンは08)に続けて市内局番をダイヤルする。また、割安な通信会社の利用も可能である(例:VNPTを利用する場合、171+市外局番+市内局番)。
国際電話→IDD(ダイヤル直通)とオペレーターコールが可能で、コレクトコールの申し込みもできる。日本との通話状態は良好であるが、時間帯によっては回線が不足し、かかりにくいこともある。ベトナムから国外へは、00に続けて国番号をダイヤルする。日本からハノイへは、電話会社の番号+国際電話の識別番号010に続けて、84(国番号)+4(ハノイの市外局番)+市内局番の順にダイヤルすればよい。ただし、ダイヤルして呼び出せば、相手が不在で電話が通じなくても料金が加算される。国内電話と同様に国際電話も、割安な通信会社を選択できる。日本への国際電話の料金は、以下のようになっている。
携帯電話→携帯電話は、都市部を中心に急速に普及しつつある。申し込みは、各代理店でできる。全土の主要都市にネットワークを持つ主な携帯電話会社としては、Mobi Fone(モビ・フォン、番号が0903などで始まる)や、Vina Phone(ヴィナ・フォン、番号が0913などで始まる)がある。日本などの海外との携帯電話での通話も可能である。日本の携帯電話のなかではGSM方式のボーダフォンや、成田空港などでレンタルあるいは販売されているGSM方式のものは使用できる。
ベトナムの住宅事情

ベトナムでは、許可証があれば外国人に家屋を賃貸することが許されている。賃貸料は、5〜6年前の建設ラッシュ時に比べて半分以下になっている。しかし、ベトナムでは不動産仲介業が未発達なため、独立住宅を借りる場合は、大家が正当な法的手続きを行っているか、税金を支払っているかなどを自分で調査・管理する必要がある。許可証、税金に関する公安とのトラブルのほか、安全面での問題も多く、さまざまなトラブルが想定されるので、賃貸契約は正確性と安全面を重視して、慎重に行うべきである。上記の理由から、現在、外国人(特に日本人)で一軒家を借りる人は急激に減り、合弁企業による外国人専用のサービスアパートに住む人がほとんどである。

ベトナムの住宅を借りる場合の注意点
 ベトナムでまず第一に注意しなければならないのが、家の近くの道路が台風や大雨の時にどうなるか、排水に関して特に降雨時に問題はないか、である。ハノイの中心部は、人口15万人を前提とした都市計画により開発されているので、下水設備はきわめて不十分である。その一方、ハノイ西方の新興住宅地は沼地を埋め立てているので、別の意味で排水に不安が残り、注意が必要である。
 住宅を借りる際には、一般に買い物、通勤の利便性を考えるが、ハノイでは市場にあまり近すぎるのも、防犯上不安がある。騒音の点でも、明け方に鶏や豚を屠畜する時の悲鳴が聞こえ、眠りを妨げられる地区もあるので、気になる向きは事前に調べておくとよい。夜間のカラオケ騒音も考慮に入れる必要がある。
 また、ハノイの中心街では、通勤時には道路が自転車とバイクの洪水となるので、なるべく混雑しない道路を通って通勤できるような土地を選択したほうがよい。さらに、家の周囲に悪臭などの原因となるごみ置き場はないかも調べておく必要がある。
 防犯対策としては、住宅の周辺の治安はよいか、一軒家を借りる場合は、家の塀の上に有刺鉄線、窓に鉄枠がついているかどうかを調べる。
 家の設備については、電話、車庫、冷蔵庫、エアコン、使用人の部屋、必要な家具などが整っているかどうかをチェックする。候補物件へは、部屋のリニューアルや建て替えが終わる前に案内されることが多いが、完成を待ってから訪れ、不足分があればそれを補充するようにあらかじめ交渉しておくのが賢明である。
 家具などに関しては、自分で購入したほうが満足できる場合もあり、専門店に頼めば、かなりよいものが調達できる。
 また、給湯設備や給水タンクの容量は十分か、タンクに揚水するポンプはきちんと動くか、給電容量は十分か、停電の頻度は高くないか、などのチェックも怠らないこと。住宅は新しいほうがよいが、家具や電話のことを考えて、外国人が入居していたあとに入るのもひとつの方法である。この場合、家賃の目安がつきやすいというメリットもある。
 家の建物自体については、老朽化していないかをチェックする。老朽化した住宅の一部には、まれに歴史的建造物に指定されていて改築ができないケースもあるので、注意を要する。
 家主の人柄も重要な要素で、後々のトラブルを回避するために、家主の家族も含めて十分に吟味すべきである。
ベトナムでの賃貸関連情報
電圧
ベトナムの電圧は220V(南部では110V併用のところもある)、50Hzである。日本の電化製品を使用するには変圧器が必要なので、日本から持参するか、現地で入手する。部屋に110Vのコンセントがある場合でも、日本製品をそのまま使い続けるのは故障の原因になるので、避けたほうがよい。
コンセント、モジュラージャックの形
プラグの形は、二相丸ピンタイプが多く、三相平型ピンタイプ(中国製の電化製品に多い)や、日本と同じ二相平型ピンタイプも見られる。コンセントは、二相丸ピン、二相平型を併用できるものが多く、三相平型ピンタイプのプラグ用のコンセントもたまにある。延長コードも、二相丸ピン、二相平型が併用できるコンセントと、三相平型ピンタイプのプラグが使用できるコンセントが両方ついている場合が多い。
日本の家電製品を持参する場合は、念のために日本の二相平型ピンタイプのプラグに装着できる二相丸ピンプラグのソケットを持参したほうがよい。日本から変圧器を持参する場合は、同様のプラグソケットがあると便利である。
家電製品
一般的な家電製品はほとんどが、ベトナムで購入できる。
ガス、水道などの手続きと管理
外国人が入居している住宅に対しては、外国人料金が適用される。一部の地区では、共用水道から各住宅の専用貯水槽へ水を送る施設も必要である。水道会社(電話:04-8511123)はNguyen Tuan通りにあり、配管類はCat Linh通りで手に入る。
ごみ処理は、夕方に通りにまとめて出しておくと市で毎晩回収してくれるので、使用人に捨ててもらうとよい。
し尿処理は、外国人向け住宅は水洗となっており問題ない。しかし、トイレが詰まった時などのことを考えて、水回りの保守ができる使用人を雇うとよい。
事前に
ダニ、ノミ、アリ、ゴキブリ、ネズミなどの害虫や害獣が発生することがあるので、日本から駆除剤などを持参したほうがよい。特にアリ対策は重要で、日本からアリ用の殺虫剤を持参すると重宝する。なお、ヤモリもよく住みつくが、害はない。
蚊取りマットは、本体、薬剤(板状のもので、液状はない)ともに現地で入手できる。停電時用に蚊取り線香も用意しておくとよい。殺虫剤は輸入品が出回っているが、化学薬品だけに注意が必要である。
また、停電などに備えて、ろうそく、マッチ、懐中電灯、電池などを用意すること。
ホーチミン市民について
ベトナム人の一般の生活はそれぞれの社会的な地位などによって少しずつ違いますが、ごく普通の生活としては、朝7時にホンダにまたがって会社へ出勤して夕方4時半には仕事を終えて家に帰ります。奥さんが働いている場合はご主人が会社まで迎えに行くことも多いです。
夕方から夜にかけてが彼らの活躍の時間となります。女性の一番の楽しみはショッピングですが、夕方から夜にかけてがそんな働く女性の買い物の時間となります。男性の場合は家に帰って食事をして家族と過ごすことが多いようです。ビア・ホイはベトナムの労働者が安心して幾らでもビールを飲める場所です。日本人にとっては少し薄目のビールなので物足りないかもしれませんが、その分幾らでもいけるのでお酒のみにとっては楽しいかもしれません。そのほかに多い夜の過ごし方は、英語やビジネスの学校に通うことです。私の知り合いのベトナム人で大卒の人の7割は夜の時間を利用してキャリアアップの為に学校へ行っています。

家電製品
 街なかでは、SONYやPanasonic、National、JVC、SANYOなどのほか、SAMSUNGやDaewoo、PHILIPSの看板を掲げた家電製品店が多く見られる。安価な家電製品には、中国製、タイ製のものが多い。
 テレビやビデオデッキ、電話機などは一般家庭にも比較的普及しており、エアコンや冷蔵庫、電気洗濯機(前開き式の自動洗濯機が多い)、ファクシミリ電話機、CDラジオカセットなども購入できる。価格は日本と同程度である。
 しかし、なかには密輸されたものや不良品もあるので、購入する際には注意が必要である。また、現地で売られているCDやDVDソフトなどはコピー商品がほとんどで、日本から持参したデッキでは再生できない場合がある。最新のパソコン機器やMDはほとんど見かけない。カセットテープや電池(日本製、ベトナム製、中国製のものがある)、フロッピーディスクなどは、雑貨屋でも売られている。


家具
家財道具類は、以下の店で購入できる
<家具>
  • A Design
  • Deita Deco
  • Furniture Gallery
  • T.T Interiors
  • Hoang Anh
  • Dome
  • Nha Xinh
  • Quang Vinh
<カーペット>
  • Tada
  • Woolien Shop
<レース・小物>
  • Tan My
  • Tan My's Son
  • Craft Link
  • Craft Window
  • Mosaique
<時計>
  • Bao Tin
  • Rado & Omega Shop, Seiko Shop
  • New Watch
<花>
  • Javeco
<グラス>
  • Glass Star
  • Bohemia Crystal Co.
  • Bohemia Crystal
<額縁>
  • Doan Trung
  • Thien Phuc

日用品、雑貨
 SEIYU、Citimart(イエローページ「ハノイ編 5.スーパーマーケット」を参照)などのスーパーマーケットや市場で入手できる。文房具は、ドイツ製や中国製があるが、日本に比べて質が悪い。日本製は高価である。
工具、素材
 ハノイ市内には業務用の専門店しかなく、地元の人などに買いに行ってもらうほうが確実なものが購入できる。
資材の輸送、引き取り、購入

家財道具

1、 輸送会社
 ハノイの輸送会社は次のとおりである
  • Logitem Vietnam No. 2
  • Nissin
  • Nippon Express
  • Dragon Logistic

2、 輸入手続き
 輸入手続きは、輸送会社に代行してもらう。JICA専門家の身の回り品については、受け入れ機関から税関当局に対して手続きを行ってもらう。この際、税関申告書、空港からの着荷の通知、B/L(船荷証券)などが必要である。
3、 輸入貨物の受け取り港
 主に、ハイフォン港になる。

自動車

1、 一般状況
 右ハンドル車の輸入は新車・中古車を問わず禁止されている。また、日本から持ち込む場合には、ハイフォン港まで引き取りに行く必要がある。輸入車に対する税金は250%と高率である。中古車市場の相場は、日本の倍くらいが目安である。
2、 輸入手続き
 新車、中古車とも、日本から輸入する場合に必要な書類を用意し、受け入れ機関側に通関手続きをしてもらう。車はハイフォン港に陸揚げされるので、輸送を現地の会社に委託するか、運転手に取りに行ってもらうことになる。
3、 現地での購入
 JICA専門家、在ベトナム日本大使館員などから購入する場合、警察署に対して名義変更の依頼をするとともに、受け入れ機関側に手続きをしてもらう。
 ディーラーから新車を購入する場合も、受け入れ機関側に手続きをしてもらう必要がある。
4、 自動車登録
 新車であれば、警察署に申請し、登録証を発給してもらう。
 外国人のナンバーは国別に決められているので、日本人以外に譲渡する場合は、譲渡を受けた人が登録の変更をする必要がある。このため下取り価格が若干安くなる。
 登録証の発給には1〜2カ月を要する。
5、 免許証取得
 JICA専門家の場合、日本の免許証と写真4枚、免許証のベトナム語訳、手数料に受け入れ機関からの口上書を添えて警察に申請すると、数週間で免許証を交付してくれる。
6、 保険、税金
 ベトナムでは車検の制度はない。物損事故が頻発するので、自動車保険は必ず加入すべきである。自動車税のようなものはない。

家庭の使用人 
一般事情
 知人の紹介が一般的で、外国人専用のサービスアパートなどでは、アパートに属する使用人や使用人の斡旋を行っている。ハノイの家政婦の紹介会社には、Maid in Vietnam(電話:04-7183112、FAX:04-7183113)がある。
 雇用前には、まず、履歴書で使用人の経歴を見る。以前日本人に雇用されたことがあるかどうかや、語学習得(英語・日本語)のレベルなどを前もって調べておく必要がある。必ず面接し、できれば試用期間を設けて実際の仕事ぶりを確認したい。また、トラブル発生時に対処しやすくするため、契約書を作成しておくこと。
 一般的に、雇用主の希望によって時間帯や仕事内容も決められる。掃除の仕方や料理の手順、精算・支払いの仕方などをこと細かく指示したほうがよい。また、雇用主の留守中に無断で私用電話をしたり、部屋を勝手に使ったり、食料品や金銭類に手をつけたりすることがないように、十分に気をつけること。


運転手

1、 雇用
 雇用の方法は、知人の紹介が一般的である。また、レンタカー会社から運転手付きで車をレンタルすることもできる。
 選考方法は、紹介者から身上について聞き、面接を行って性格、語学力などを観察し、運転の技術を見る。英語のできる運転手の給与は、1カ月あたり200〜250米ドルである。
2、 日常管理
 出退勤時間に関しては、一般的にさほど問題はない。洗車は通常、運転手が行う。保守点検の能力は運転手によって差があるので、面接時か試用期間中に力量を見て、どの程度のことを任せればよいのかを判断するとよい。
3、 教育指導
 運転マナー、服装、安全確認、待機中の行動など、問題があれば、そのつど注意する程度である。一般に運転手には、特殊な技能を有しているという誇りがあるので、あまり指示が多いと逆効果になることもありうる。注意の仕方に十分に気をつけること。
4、 その他の留意点
 一般に、飲酒運転に対する認識が甘いので、よく注意する必要がある。

家政婦/夫

1、 仕事の種類と人数
 外国人向けのマンションでは、家賃にルームメイドのサービスが含まれているケースもある。それ以外では、料理、皿洗い、洗濯、掃除などの仕事をする人を1人頼むのが一般的である。ただし、週に数日だけ来る場合や、何軒かをかけもちしている場合もある。
2、 雇用
 雇用に関しては、前述の「16-1 一般事情」の項に準ずる。
 英語または日本語ができるメイドの給与は、1カ月あたり100〜150米ドルである。

3、 日常管理
 目につく場所に現金を出しっぱなしにしておくなど、雇用主の不注意によって事故を誘発することもあるので注意すること。また、プライバシーの尊重など、外国人に対するサービス上の基本的なモラルに不慣れな人もいるので、経験者を雇用するほうが賢明である。
 長期に家を空ける場合は、金銭類は家に保管しておかないなどの注意が必要である。


庭師、ガードマン

 雇用に関しては、前記に準ずる。アパートに住むのであれば、一般に家主が雇用・管理している。
 一戸建ての場合は、ガードマンは特に職務に忠実であることを要求されるので、信用のおける人に紹介してもらうか、家主などに雇用してもらうべきである。

交通手段

1、 一般事情
 ハノイの主な交通手段は、バス、タクシー、バイク、自転車、シクロ(人力三輪車)などである。一般庶民の通常の移動手段としては、バス、バイク、自転車が主流であり、徒歩で移動する人はほとんどいない。ハノイの市内バスについては、かつては地元の人にも不人気であったが、最近ようやく新車が導入され、路線も整備されるようになり、利用者も徐々に増えてきている。
 ハノイ、ホーチミンといった大都市ではバイクの交通量が多く、車、自転車と入り乱れて走行しているため、交通渋滞の原因となっている。その混雑に交通マナーの悪さがいっそうの拍車をかけ、接触事故などが絶えず起こっており、交通事情は劣悪といえる。
 ハノイの道路は、おおむね舗装されてはいるが亀裂や凸凹が多く、自転車などで混雑しており、車同士の無理な追い越しも非常に多いので、自分で車を運転することは避けたほうがよい。
 雨季には山間部で土砂崩れや落石が頻発し、幹線道路でも何時間も遮断されることがある。また、橋の整備は遅れており、老朽化のために穴が開いているところもある。

<タクシー>
 タクシーは無線式で、電話で呼び出すことができる。料金はメーター式で、たとえばHanoi Taxiの基本料金は1万1000ドンで、1kmごとに7500ドンずつ加算される。空港までは片道10米ドルである。いずれもエアコン完備の新車である。
 利用時間は午後12時くらいまでで、それ以降は白タクしか利用できないことが多い。支払いは米ドルまたはドンでできるが、ドルの端数はドン払いとなる。チップは不要である。

  • Hanoi Taxi
  • CP Taxi
  • Mai Linh Hanoi Joint-stock Company(マイ・リンタクシー)
  • Thanh Hung Taxi
<シクロ>
 以前は台数も多かったが、今では大都市での観光客相手の乗り物となっており、数は減り続けている。ホテル前や観光名所など、観光客が集まる場所で多く見かける。運転手のなかには不心得者もいるので、利用する場合は早朝や深夜の人が少ない時間は避けたほうが無難である。
 外国人料金の目安は1kmあたり3000ドンが相場であるが、乗る前にきちんと行き先を告げ、値段を交渉しておく必要がある。外国人と見ると近距離でも1米ドルなどと言ってふっかけてきたり、到着後に「疲れたから」などと言って追加料金をせびられるケースもあるので、毅然とした態度をとることが必要である。

<バス>
 バスは郊外まで乗っても料金が2500ドンと格安で、最近は新車が導入されて路線も整備されつつある。しかし、ラッシュ時には時間どおりに走らないなどの理由で、ベトナム人にも今ひとつ不人気である。
 長距離バスは常に混雑しており、乗り心地も悪い。したがって、長距離を移動する時は、自家用車を利用するか、運転手付きのハイヤーを頼むことが多い。

<鉄道>
 鉄道は、ハノイ〜ホーチミン間を32時間で走破する最速列車をはじめとして、各種の列車が運行されている。しかし、運賃が高いにもかかわらず時間がかかり、移動手段としては不便である。また、車内での盗難も多発しているので、利用の際は十分に注意する必要がある。
<航空>
 国内航空便は、ハノイとホーチミンや、両市と地方都市を結んでおり、中長距離の重要な足となっている。これまで国内線はベトナム航空が独占状態だったが、市場経済の導入にともない、パシフィック・エアラインなどが参入するようになっている。
 幹線にはボーイング機やエアバス機が使われているが、地方都市へは旧ソビエト連邦製のジェット機やプロペラ機が使われている。なお、目的地に72時間以上とどまる場合には、国内線でもリコンファームが必要なので、注意する。
 また、ベトナム航空では預かり荷物の重量超過料金は厳しく要求するが、機内持ち込み手荷物に関してはチェックがゆるいため、利用者が山のように荷物を持ち込むことが多い。その分、機内が混雑するので、早めに搭乗することを勧める。
  • ベトナム航空
  • パシフィック・エアライン
  • キャセイ・パシフィック航空
  • シンガポール航空
  • タイ航空
  • マレーシア航空
  • 日本航空
  • エールフランス
  • 中国南方航空
  • アエロフロート
  • ラオス航空

2、 空港から市内への移動
 エアポートタクシー(ハノイ中心部まで10米ドル)を利用する。

3、 自家用車を利用する場合
 ハノイの道路は、整備状況が悪いところが多く、自転車、バイクで混雑しているのに加えて無理な追い越しなどが平然と行われているので、車の運転は現地の事情に詳しいベトナム人ドライバーに任せたほうが無難である。また、ヘッドライトが片方しかない車や、盗難に遭ってランプ類がまったく点灯していない車も走っているので、夜間の運転は相当の慎重さが求められる。なお、自転車はすべて無灯火なので要注意である。
 ウインカーを点灯しない(あるいは点灯できない)バイクや、突然進路を変える自転車、脇見運転などが非常に多い。どの車もクラクションを鳴らしたりしているが、これには車の接近を知らせる安全策の意味合いがあり、遠慮して鳴らさないとかえって危険である。子供の道路への飛び出しはあとを絶たず、郊外に出ると、家畜が不意に飛び出してくることもある。
 したがって、市内、郊外ともに自分での運転は極力避けたほうがよい。

4、 レンタカーなどを利用する場合
 ハノイには車だけを貸すレンタカー会社はなく、通常は運転手付きで借りる。ロジテム、レッドリバートラベル、ハノイツーリズムなどの旅行代理店に依頼する。
 2003年4月現在の車両の借り上げ料金(運転手、ガソリン込み)の目安は、セダンが1日37米ドル、超過勤務1時間につき4米ドル、バン・ミニバスは、15席(8人用)が1日41米ドル、超過勤務1時間につき4米ドル、25席(10〜15人用)が1日55米ドル、超過勤務1時間につき5米ドル。四駆タイプは、1日40米ドル、超過勤務1時間につき4米ドルになっている。

5、 地図
 ベトナムの全部の省を網羅した冊子の道路地図やハノイ市内地図は、ホアン・キエム湖周辺の書店などで購入できる。主要道路の交差点には案内版が設けられており、国道や省道沿いには1kmごとにマイル・ストーンが置かれているので、便利である。


交通事故、盗難

1、 対処方法
 交通警察(電話:113)に連絡するとともに、ハノイの日本大使館(TEL:04-8463000)かホーチミン市の総領事館(電話:08-8225314)に連絡する。
 人身事故であれば言葉の問題もあるので、必ず日本大使館または総領事館、警察の仲介を得ること。

2、 救急病院
 救急車を呼び(電話:115)、ハノイであれば病院へ移送する(6-2「医療事情」の(1)「医療機関」を参照)。
 地方の場合、十分な医療施設がないため、移送が可能であればハノイかホーチミンへ移送し、治療することが望ましい。ただし、応急処置や、簡単な手当てであれば、地方の県(省の下の行政単位)の中心都市の病院で対応できる。

3、 車両の盗難、車上荒らし
 ベトナムは近隣国に比べ治安はよく、運転手付きで自家用車を利用する場合は、盗難に遭う可能性は少ない。しかし、自転車、バイクの盗難が多いため、駐輪する場合は、ホテルやレストランなどの監視員が配置されている場所を利用し、必ず鍵をかけておく必要がある。


交通違反

1、 交通法規
 車両は右側通行で、左ハンドル車以外は公道を通行できない。中古車の輸入は禁止されている。 信号が赤でも、右折の場合は原則的に通行可能である。ただし、一部の交差点では右折または左折が禁止されている(赤丸のなかの白地に黒の矢印が描かれ、その上から赤の斜線が引かれている標識は、矢印の方向への右左折の禁止を意味する)。ハノイでは、信号が赤から青に変わる際にも黄色が表示される方式と、日本式のものが混在しているので、危険である。新設の信号では赤に変わる前に点滅するものもあり、その設置位置も、車中の人や歩行者が見やすい場所であるとは限らない。また、交通量が少ない時には点灯していない信号もあり、注意が必要である。
 中央分離帯のある通りでは、中央に進入禁止の標識が立っており、慣れないうちは注意が必要である。また、通行禁止の標識は、ベトナムでは赤丸の内側に白地に黒で規制車種の絵が描いてあるので、これも慣れるまで要注意である。なお、市内中心部の主要道路は一方通行である(進入禁止の標識の赤の部分が青のものは、一方通行路の進入側を表す)。
 国際免許証は使用できないが、配属機関を通じてハノイ市の公安に手数料を添えて申し込めば、1カ月くらいで日本の免許証をベトナムのものに書き替えることができる。なお、50ccまでのバイクは免許証が不要であるが、バイクの登録証は携帯しなければならない。

2、 罰金、罰則
 交通違反をした場合は、免許証、車両登録証を提示の上、その場で現金を支払うことになるので、領収証を要求しておく。ちなみに、一方通行区間をバイクで逆進入した場合の罰金は2万ドンであった。


車の修理
1、 部品
 バイクの部品は市内に多数出回っている。車の場合は、一部を除きほとんどが輸入品である。ただし、一部のメーカーの部品については、ショールームなどを通じて入手できる。

2、 修理工場
 林業機械公社(FORMACH)はプジョーと提携している(所在地:Van DienThanh Tri 電話:04-8613929)。また、トヨタの修理工場がハノイ市内のいたるところにある。
 ベトナムの修理工場は、大量の日本の中古バスを左ハンドル・右扉車に改造したり、旧東ドイツ製のトラックにベトナム産のバスの車体を載せ替えて使用するなどの技術を持ってはいるが、輸入車のアクセサリー類やハイテク機器など、修理機材や部品の交換が容易ではない箇所の修理は期待できない。


-